686 :名無しの心子知らず 2010/01/25(月) 02:37:35 ID:oI9DEXnF
ちょいフェイク入れます。私が高校生のころの話。
むかーし父が、「食べるときに取った種を植えてみたらはえるかなあ?」と実家裏庭の境界線ぎりぎりに試しに枇杷を植えたら
見事に育って毎年実がなるようになっていた。
裏庭と面している部分は公共スペース、とはいえ緑地部分だったので入ってくるのは子供たちぐらい。
そのうち近隣のこどもたちが取りに来るようになった。

首都圏住まいで野生の食べられる木の実は珍しかったはず。
こどもが遊びがてらとって食べるならほほえましい光景じゃないかと思って両親は自分の家の分はとらずに
「あ、減ってる。今日も誰かきたんだね」と楽しんでいたらしい。
私は枇杷は好きではないのでそこまでは知らなかった。

でもあるとき、私が「あ、またきてるーふふ」と窓から見た子供たちの表情がさして楽しそうじゃない。
どうしたんだろうと思ったら「えーまだとるのー?」「もういいよ…」「早く遊びたいよ」などと口々に不平を言っている。
よくよく聞いたら、どこからか

「もっと右みなよ!まだある!もっと上の方!ほら!早く!早くしなよ!家の人が気付く!」

と急き立てる大人の女性の声がした。
それに気づいていやな気持ちになり、あとで自分の親にそのことを告げたら、
親も「実は最近、複数の若い母親らしき人2,3人で「うちがとってたのに」「それはうちの子がとったのに」と
喧嘩していた。」とさみしそうに言っていた。

その後「あの木のせいでトラブルになった」と自治会から家に苦情がきたらしくその年の秋には木は伐採してしまったらしい。
もしかしたら本当に「あの木の実、食べたらうまいんだぜー」と楽しみにしていた子もいたろうにとその時はただ悲しかった。
今考えるとこども同士のトラブルだったかもしれず、親もちょっと場所を考えて植えればよかったんだとは思うけど。

そんな私ももうオバな年だが、当時母親たちだった泥リモコン親(なんていうか子を操作して泥させる)たちはすでにばーちゃん世代なわけで…。